・知ってるようで知らない?金魚の種類
金魚は、ペットや観賞用として飼われている魚の中でも、私たちにとても身近な存在です。縁日の屋台ですくって帰ったり、学校の教室で飼っていて、水替えや掃除などのお世話をしたことがある方も多いと思います。
そんな身近な存在ではあっても、種類についてまで気にかけたことはあるでしょうか?一番ポピュラーなのは、縁日などでも見かけるスマートな体型の「和金」です。そして、目が外側に飛び出ているのが特徴の「出目金」もポピュラーな存在です。この辺りは、多くの人が知っている品種だと思います。
しかし、金魚には、前述した2種の他にも、様々な種類のものが存在します。特徴ごとに大きく分類すると、「和金型」「琉金型」「オランダ型」「らんちゅう型」の4つに分けられます。これらの4種は、それぞれに異なる特徴を持っていて、それぞれに魅力があります。ちなみに、「和金型」はフナに近い体の形をしているのが特徴で、「朱文金」や「コメット」などが含まれます。「出目金」は「琉金型」に分類され、丸い体型をしているのが特徴です。
このように、私たちとって身近な金魚ですが、意外と知られていないという面も多くあります。次回以降の記事では、種類ごとの特徴に焦点を当てて見ていきたいと思います。
・オーソドックスな「和金型」と「琉金型」
今回は、様々ある金魚の種類の中で、最もオーソドックスなタイプの「和金型」と「琉金型」に注目したいと思います。
「和金型」は、原種となったフナに一番近い体の形をしているのが特徴です。型の名前にもなっている通り、「和金」もこの分類の中に含まれます。その他にも、交配などの品種改良によって、様々な品種が生み出されています。
アメリカで生まれた長い尾を持つのが特徴の「コメット」や、口やヒレが赤く、体が白というコントラストが鮮やかな「地金」も和金型に含まれています。和金型は、体型が野生のフナに近いため、素早く泳ぎ回る能力を持っています。そのため、飼育する際には、他の型とは水槽を分けるなど、対策を取ることが望ましいです。
「琉金型」は、胴体が短く、背ビレがあり、全体として丸みを帯びた体型が特徴の金魚です。代表な種類には目が外側に飛び出している「出目金」があります。出目金の他にも、目が飛び出していない「琉金」や、まだらな斑点模様が特徴の「キャリコ琉金」などもあります。ずんぐりとした体形と、水の中を優雅に泳ぎまわる姿が愛らしく、多くの人から人気を集めています。
金魚の種類は、今回紹介した和金型と琉金型以外にも、「オランダ型」と「らんちゅう型」があります。これらについても、改めて取り上げていきたいと思います。
・個性的な姿が魅力の「オランダ型」と「らんちゅう型」
今回は、いろいろある金魚の種類の中から、「オランダ型」と「らんちゅう型」を見ていきたいと思います。
まず初めに紹介するのは、「オランダ型」です。オランダ型の外見は、一見すると出目金などに代表される「琉金型」と似ています。しかし、オランダ型の頭には、琉金型には無いコブがついています。このコブこそが、オランダ型の特徴になっています。オランダ型の中には、グレーっぽい色をした「青文魚」や、真珠のような水玉模様が特徴の「珍珠鱗」などがあります。「丹頂」と呼ばれる品種には、白い体に赤いベレー帽のようなコブがあるのが印象的です。
次に紹介するのは、「らんちゅう型」に分類される金魚です。この種類の大きな特徴は、「背ビレが無い」ということです。背中のヒレが無いことで、琉金型よりも更に体の丸みが強調され、ずんぐりとしたフォルムになっています。
背ビレが無い分、泳ぎは琉金型よりも更に苦手になっているので、飼育の際は水の流れなどに気を付ける必要があります。左右の頬に大きなボールを付けたような外見の「水泡眼」や、出目金のように目が飛び出ていて、目が上を向いている「頂天眼」などの品種があります。
一言で金魚と言っても、たくさんの種類があり、それぞれに魅力があります。ぜひ色々な品種を見比べて、お気に入りの一匹を見つけてみてください。