①エサのせいで金魚は転覆病になる?
金魚が転覆病に侵される原因は様々あります。その原因によって対策の方法が違ってきますので、この病気にかかったらまずは原因を究明することが大切です。
転覆病にかかる原因として一番多いのが、エサの与えすぎや消化不良によるものです。エサをあげたらあげた分だ食べるため、大量にエサをあげてしまうというケース、長らく放置していた古いエサを与えてしまったケース、エサとしては不向きな、消化の悪いものをエサとして与えたというケース、というように、様々なエサに関するトラブルが原因となることが多いです。
いつもはエサを与えたらすぐに口をパクパクさせながら食べに来るはずの金魚が、水槽の底に留まったまま、動く気配がないという場合には、すでにこの病気に侵されている可能性があります。他にも、水面に背中を出している状態で浮いているという場合や、ヒレを動かして泳いでいない状態のときに、水面に浮き上がってくるという場合も、この病気である可能性が高いです。すぐに治療を開始してください。
この病気を防ぐためには、エサの与え方を管理するということです。一日に何度エサをあげたかということがわかるように、カレンダーでチェックするなどの対策をとるようにしましょう。また、エサをあげた直後に水温が下がるなどような急激な環境の変化があると消化不良を起こすこともあるため、注意しておきましょう。
②転覆病を防ぐためには金魚に空気を食べさせないことが大切
金魚が転覆病にかかってしまう原因として、空気を食べ過ぎてしまうということが挙げられます。なぜ、空気を食べ過ぎてしまうのかといえば、浮上性のエサを与えすぎてしまっているということが原因になっていることが多いです。
浮上性のエサとは、エサを水槽の中に投げ入れたときに、水面に浮いてしまうようなエサのことです。水面に浮いたエサを金魚は食べにくることになるため、空気を一緒に食べてしまうと考えられています。また、そのような軽いエサは、エサ自体にも微量の空気が含まれていることがあります。そのため、浮上性のエサばかりを与えていると、体の中に空気が溜まり、転覆病にかかってしまうのです。
これを防ぐためには、浮上性のエサばかりではなく、沈下性のエサをあげるということを心がけておくことが大切です。沈下性のエサとは、浮上性のエサとは逆で、水の中に沈んでいくようなエサのタイプのことです。ただし、どちらにしてもエサを上げ過ぎると、消化不良などが原因でこの病気になってしまうこともあるため、量はしっかりと調整してください。
また、温度が上昇すると魚たちは鼻上げを頻繁に繰り返すようになってしまいます。その際に空気を食べてしまい、この病気にかかることもあるので、注意しておいてください。
③金魚の転覆病はストレスが原因?
金魚が転覆病にかかってしまうのは、エサの与えすぎや、空気を食べてしまうというようなことだけが原因であるわけではありません。なかには、ストレスが原因でこの病気にかかってしまうということもあるのです。もしも、何も心当たりがないという場合には、ストレスが原因という場合が多いです。もう一度、水槽の周りの環境などを見返してみましょう。
金魚にストレスがかかる一番の原因は騒音であることが多いです。例えば、扉の近くに水槽が置いてある場合などは、扉を開け閉めする音によってストレスがかかることもありますし、小さなお子さんがいるお宅では、魚の抱えるストレスが増えるということがわかっています。また、音でなくても、頻繁に振動を受けるような場所に置いていると、同様にストレスを抱えてしまうので注意が必要です。
一見、ストレスと転覆病では関連性がないようにも思えますが、魚はストレスを抱えると、浮き袋の機能であったり、平衡感覚をつかさどる神経などが影響を受けてしまい、左右のバランスがずれることなどから、この病気にかかってしまうと考えられています。
騒音はある程度はしょうがない場合もあるかもしれませんが、できるだけ水槽は音のない静かな場所に移動するようにしてください。そうすることが魚たちを守ることにも繋がります。