熱帯魚は元々、アマゾン川流域や東南アジアの河川流域に生息する熱帯性の淡水魚のことを指していたが、飼育技術の発展や新たな生息地の開拓・養殖化の成功、流通ルートの整備などが進むにつれ、取り扱える範囲が拡大し、淡水と海水の境界、河口付近に生息する汽水魚そして、完全な海水魚も一般的量販店のペットショップで見かけられるまでになりました。
他に、ナイル川付近に生育するアフリカ原産淡水魚や、冷水域に生息する魚も現在では熱帯魚として手に入るようになっています。
熱帯魚で有名なグッピーやネオンテトラは、殆どが東南アジアから養殖固体として日本に入ってきています。
日本は、熱帯魚に関してはドイツに並ぶ先進国と言えるでしょう。温帯である日本では、屋外で飼育することは稀で、殆どが屋内の水槽での飼育となっています。
熱帯魚は2cm程度の小さくかわいらしい魚から2m以上にまで大きくなるワイルド種までサイズや習性も様々です。また、値段も数十円から何百万まであります。
意外と知られていないのが寿命ですが、グッピーだと約1年、ネオンテトラなどは品種にもよりますが1.5年から3年、大型のナマズなどは数十年と様々です。
日本でも、グッピーを始め養殖が行われている魚もあり、国内産の養殖魚は、東南アジアからの輸入品よりも比較的効果ですが系統的に管理されたものになっていて、日本の水道にも慣れているので丈夫で飼育しやすくなっています。
熱帯魚は、金魚に比べて飼育するのが難しいと思われがちです。しかし、どちらも健康に飼育しようとするならば、金魚と熱帯魚の飼育方法は殆ど変わりがなく、水が少し暖かいという程度なのです。飼育方法を理解してしまえば、金魚を飼うよりも簡単かもしれません。熱帯魚の種類によっては、飼育水槽とオートヒーター
そして餌があれば飼えてしまいます。通常は、これにfフィルターと水温計を加えれば大抵の熱帯魚を飼育することができます。
水槽は60cm水槽が最もポピュラーです。普通に熱帯魚を飼うなら水量も十分にあって管理のしやすいサイズです。60cm水槽は、水量が十分にあるため、保温力が高く、冬は水量の割に電気代をセーブするこができます。
反面、夏に32度を超える日が続く場合は、常にエアコンを稼働させられる環境に整えてから購入する必要があります。置き場所さえ確保できれば60cm水槽から始めるのがお勧めですが、水を入れると想像以上の重さになりますので、倒壊などを防ぐためにも専用の水槽台も用意しましょう。
そして、どんなに大きな水槽であっても定員を超えた数の熱帯魚を入れてしまうと、飼育水の中に有害物質が急激に溜ってしまい水が汚れてしまいます。
簡単に飼える熱帯魚として有名なのが、グッピーです。卵胎生であるため、環境が良ければ物凄く増えます。計算すると1日に1匹の割合で増えていきますので、収捨がつかなくなるので、注意が必要です。
また、エンゼル・フィッシュは、繁殖に手間がかかりますが1度に200匹近くの稚魚が生まれます。できるならば、同品種のペアで増やす計画をして、後々引き取ってくれるショップを抑えておきましょう。
その他に初心者に向いている熱帯魚として、ネオンテトラなどがお勧めです。ネオンテトラは、丈夫で飼いやすく、価格も安いので手に入りやすい熱帯魚です。良い餌を与え、落ち着いた環境でじっくりと育て、背後からの光を遮断して前方斜め上からのみ光を当ててあげると、熱帯魚ショップで見る時よりもずっと美しい姿を見せてくれます。
また、ベタは、ビロードのような質感の大きなヒレとメタリカルなブルーや目の覚めるような赤などで彩られたゴージャズで優雅な出で立ちは、存在感抜群です。コップでも飼える丈夫な熱帯魚ですが、ベタは、十分に泳げる大きさの飼育水槽で飼育し、優雅な泳ぎを鑑賞するのが一番です。
逆に、初心者に不向きな熱帯魚は、メチニス、シルバーバルブ、ロイヤルブレコなどの草食性の魚や、他の魚の鱗を食べてしまうウィンプルピラニア、海水が必要な汽水魚、人工飼料に慣れにくい魚、極端にデリケートな魚、同居魚を襲う魚などがいます。